1996 年 南カリフォルニア大学に在学中だった デイヴィッド・ローゼン氏は、他の多くの夢見る若者たちと同じくアパートの一室から Kinetic Event Productions を設立し、ビジネスを立ち上げました。思い描いた夢は大きいけれど、使える資源はごくわずか。しかしローゼン氏には奥の手があったのです。それは最高のローコード開発プラットフォームでした。
「90 年代に私が 1 人で事業を始めたとき、両親が Claris FileMaker をプレゼントしてくれたんです」と ローゼン氏は語ります。「Claris FileMaker をインストールしたときのことは、今でも覚えています。すべてのステージを追跡できるプログラムの構築方法を考え出して実現させることができました」
ローゼン氏がビジネスを拡大するにつれて、Claris FileMaker もまたその機能を拡張させる形となりました。ローゼン氏と、今や会社の共同オーナーとなった2 人のパートナー、ダニエル・ボルツ氏とジェームス・シッパー氏が経営する Kinetic Lighting 社は、企業のイベントや、コンサート、フェスティバル、映画プロジェクトのために劇場の舞台照明や機材レンタルおよび関連機材を販売するトップクラスの会社であり、ライブイベントの一括請負サービスも提供しています。
「会社が成長するにつれて、カスタム App に対するニーズは飛躍的に高まりました」とローゼン氏は回想します。「アパートに数台の機器を所有していたところから、短期間で成長を遂げ、大きな倉庫に数千台の機器を所有するまでになりました。カスタム App を使用する従業員が増え、そして顧客管理、注文管理、担当するイベントの情報もさらに増えました。」
自作のビジネスアプリケーションで急成長と在庫管理をやりこなす
急成長は素晴らしいことですが、同時並行で行われるイベント等において、機材の在庫管理は搬入搬出も含めて複雑になります。ローゼン氏は、すべての注文内容を複数人で注意深く監視する必要性を認識していました。特にエンターテインメント業界においては、部品が 1 つ不足していしたり配達が遅れたりすることが大混乱につながりかねないからです。
確実な運用のためには、レンタル機材管理のカスタム App を他の Web アプリケーションと統合する必要がありました。そこで Claris パートナーである Angel City Data 社の FileMaker エキスパートに頼ることにしました。そして、各注文に関連したすべての見積書、契約書、請求書、および製品を倉庫担当者が簡単に管理できるカスタム App を完成させました。Claris プラットフォームのおかげで、すべてのデータがシームレスに複数の外部アプリケーションと連携されたのです。
Kinetic Lighting 社の運用マネージャーであるブライアン・ラ・ロサ氏は、「Claris FileMaker は、持っている情報のすべてをドラッグ＆ドロップで必要なときにいつでも利用できます。欲しい情報が膨大なデータ記録のどこに格納されているとしても一瞬でそれを取り出し、新しく情報を付け加えたりすることが可能です」と語る。特にモバイル機能を追加したことが、同社の事業運営の強化に繋がっている。iPad を使用して在庫をリアルタイムに管理することでペーパーレスが実現し、業務が効率化され、生産性が向上しました。
ともに成長し、走り続けるローコードプラットフォーム
数千の照明機材や関連部品を管理していても Kinetic Lighting 社のオペレーション部門では詳細な情報をすぐに利用できるため、顧客へのサービスに集中することができ、顧客満足度向上に寄与しているといいます。
ローゼン氏によると、「よく驚かれるのが、レポート取得と回答の速さです。FileMaker を使用すれば、あらゆる資産と取引履歴を簡単に素早く検索できます。」
FileMaker を初期から愛用するローゼン氏は FileMaker やカスタム App で実現できることへの飽くなき探求を、身をもって経験しています。「私のようなプログラム開発の経験がまったくない人間が、ビジネスを実際に運用できる業務システムを構築できました。」
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