30 年以上もの間、Claris FileMaker はローコードの限界を押し広げてきました。この度、プラットフォーム初のオープンリリースである FileMaker 19 の登場によって、市場で最も強力な機能を持つ 2020 年の最新式カスタム App を素早く作成できるようになりました。
まさに、長年 FileMaker での開発をしてきた Todd Geist 氏が「これは 15 年間で最大のリリースです」と言ったとおりです。
そこでこの記事では、今すぐ使い始めるべき Claris FileMaker 19 の画期的な 7 つの機能をご紹介します。最後までお読みいただければ、業務をより速く効率的にするのに、これからご紹介する機能がいかに役立つのかをご理解いただけると思います。
1. JavaScript によるカスタム App の強化
すぐに使用できる無料・有料のライブラリにある JavaScript パッケージを App に組み込むことができます。世界で最も普及しているコーディング言語である JavaScript 。無数にある既存のパッケージから選んで活用すれば、数分で動画、グラフ、地図、カレンダーなどを組み込めます。他にも機能を追加してみたくなりましたか?JavaScript を使用すれば、さらなる機能やアドオンをご自身で作成できます。次のおすすめ機能をご覧ください。
2. ドラッグ & ドロップのアドオンの作成と活用
高度な開発スキルがなくても、ドラッグ & ドロップのアドオンを組み合わせて、強力な App を作成できます。 カンバンボード、フォトギャラリー、バーコードジェネレータ、アクティビティタイムライン、進行状況バー、エディタなどのアドオンが近日中に Claris Marketplace で利用できるようになります。また、JavaScript、Web サービス、ネイティブ FileMaker プログラミングでアドオンを作成すれば、FileMaker App の可能性を際限なく高めることができます。 さらに Claris Marketplace で販売することもできます。
3. Siri ショートカットや Apple の Core ML で、さらにスマートな App を作成
カスタム App に Siri ショートカットを追加すると、音声コマンドを使用して在庫の更新や各種プロセスの開始のためのスクリプトを実行できるようになります。
また、Apple の Core ML を使用してカスタム App に機械学習を組み込むと、高速なセンチメント分析、オブジェクト検出、顔検出、入力予測、話者識別などができるようになります。デバイスの CPU や GPU を活用することで、iOS や macOS アプリケーションに機械学習モデルを直接組み込めます。初心者でもご心配なく。GitHub にある学習済みの機械学習モデルを利用して自分のモデルを対象のオブジェクトフィールドにドラッグ & ドロップすればよいのです。
FileMaker 19 があれば、誰でも簡単に機械学習を利用できます。
4. NFC (近距離無線通信) タグの読み取りの利用
NFC タグリーダがある App を作成してイベントアクセスの管理を効率化したり、新しいワークフローを開始することもできます。NFC タグは、ほとんどどのような情報にも組み込めます。ビジネスの現場で活用したり、製品に埋め込むこともできます。NFC タグを利用すると、スマートフォンや NFC 対応デバイスをタグに近付けたときに情報を読み取れるようになります。
5. ホスティングはどこででも
業界標準のオープンソースオペレーティングシステムである Linux でも App を共有できるようになりました。(2020年5月時点では、開発者プレビュー版として提供。)Linux は安全で使いやすく、汎用性が高く、しかも高速なので、サーバーを立てる場合には最適な選択肢の 1 つです。また、IT 部門でよく知られ、信頼されているプラットフォームでもあります。
6. クラウドで始めてそのまま共有
Claris FileMaker Pro での新しい App の作成が Claris FileMaker Cloud 上で直接できるようになりました。構成も展開も一切必要なく、1 ステップのプロセスで、App を直接クラウドに置くことができます。この方法なら、複数ステップの構成やアップロードプロセスがなくなるので、すぐにチームで App を共有できるようになります。
在宅勤務が増えている今、手作業や紙ベースのプロセスはデジタルに移行する必要があります。そうしたプロセスの改善をどれくらい素早いく実現できるか想像してみてください。
7. WebDirect でもカードウインドウが利用可能に
FileMaker 16 で登場したカード機能は、Claris FileMaker の長年の開発者から好評を得てきました。Claris Community で最もご要望の多い機能リクエストの 1 つにお応えし、最新のリリースではこの UI 機能を FileMaker WebDirect で使用できるようになりました。カードはモーダルなポップオーバーよりも少ないスクリプトで済むため、今までよりも App の作成が速くなり、他のテーブルのデータを簡単に表示できるようになります。また、ピッカーやセレクタのシンプルなツールにもなります。
ある車の修理店での FileMaker 19 の活用事例
これらの機能がどのように活用されているかを、Joe's Auto Repair (車の修理店)での活用事例で見てみましょう:
新しい顧客が車の部品を持って店舗の窓口にやってきました。「今朝、これが車から落ちたのですけど。」とのことです。彼女が部品を渡すと、Joe 氏は Claris FileMaker 19 で作成した「Parts and Inventory (部品と在庫)」App を iPhone で開きました。
Joe 氏が「Hey Siri、この部品の在庫はある?」と言うと、Siri ショートカットが App の写真機能を開いて部品の写真を撮影します。写真が撮られると、自動的に部品を識別する機械学習プロセスが始まりました。
部品が確認されると、App が NFC (近距離無線通信) タグリーダを開き、マルチモードでの NFC タグの読み取りが始まります。Joe 氏は倉庫に入ります。倉庫の部品は NFC ステッカーでタグを付けてあり、彼は探している部品が入っていると思われる箱に iPhone をかざします。
在庫がないとすぐにわかったので、ボタンをクリックして新しい部品を注文しました。すると、Claris Connect で複数ステップのワークフローが始まります。業者に注文が送信され、在庫 App では納品日の日付が更新され、カード UI でポップアップが表示されて CRM App に新しい顧客レコードが作成されました。
ワークフローの最後に、その顧客レコードに部品がタグ付けされ、Joe 氏と顧客への通知が設定されました。新しい部品が到着すると、SMS と E メールプラットフォームの MailChimp で 2 人に通知されることになります。
このように、FileMaker 19 があれば日々の作業時間を減らすことができます。
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