開発者インタビュー

好奇心をくすぐり続けてくれるソフトウェア。多くの人に知ってもらい、業務に活かしてもらいたい。

FileMaker のエンジニア歴は約 20 年、トレーニング講師歴は約 10 年の株式会社スプラッシュ代表取締役 蜷川晋さん。長年触り続けていても FileMaker でのシステム開発が楽しくて仕方がないという理由をうかがった。

新しい発見がずっと続く。それは、ソフトウェアの進化がずっと続いているから。

株式会社スプラッシュの代表取締役 蜷川 晋さんは、FileMaker プラットフォームを活用したシステム開発・運用やコンサルティングを行いながら、Claris 社の公式トレーニングである FileMaker Master Training の講師、Claris 社公式テキストである FileMaker Master Book の執筆も行なっている。

約 20 年、FileMaker に携わっているが開発への好奇心は高まる一方と語る。そのエネルギーはどこから来るのだろうか。

「今でも楽しいと思うのは、長年の経験からよく知っていて開発ができるからというよりも、使っていて楽しいんです。

ちょっとしたことでも目に見えて、思い描いていたシステムが作れる。

毎年バージョンアップしているので、機能も追加され続けています。だからこそ、1 つシステムを作るともっと改善できるのでは?と開発の追求ができる。

それが、開発者にとって楽しいポイントなのかなと思っています。

Master Book の分厚さをみて驚かれる方も多いのですが、ページ数の多さが FileMaker の機能の多さを表しています。

かといって、このたくさんの機能を知らないと始められない、ということではありません。

10 年前の機能だけを勉強しても基礎的な部分は変わらないんです。ただ、便利で簡単に開発できる方法が増えてきているので、どの方法が自分にとって良い開発方法なのかを見つけられると、開発スピードも実現性も高まっていきます。

こうすればできるんだ!っていう新しい発見がずっと続いていく感覚。それが私の開発好奇心をくすぐっているのかもしれません。」

株式会社スプラッシュ 代表取締役 蜷川 晋さん。Master Training で受講生に FileMaker の考え方や効率的な勉強方法を教えている

どんなビジネス課題の解決にも使える。だからこそ、各分野に特化した知識のある開発者が育ってほしい。

「 FileMaker の機能を勉強して、いざシステム開発をしようと思っても、ビジネスに役立つものが作れるかというと正直難しいです。

課題を解決するためのツールなので、開発の知識だけでは実現できません。ビジネスの仕組みや課題をよく知っているからこそ、ビジネス現場で本当に活用できるシステムを生み出すことができます。

例えば、生産業と医療業界では掘り下げたいことや、実現したいことはそれぞれ異なりますよね。どんなビジネスモデルで、どんな要素が絡み合って課題が生まれているのか。

各フィールドのビジネスに特化していて、さらに FileMaker の機能を理解できているから、解決策に繋がるアイデアが生まれると思っています。

FileMaker Master Training の講師も務めているのですが、毎回受講生の方々の職種を聞くと幅広いフィールドで活躍している方ばかりです。

そういった各分野のビジネスに精通している方が、ご自身でシステム開発ができるようになると、世の中にある多くのビジネス課題は解決できるのではないでしょうか。

そう考えるからこそ、様々な業界で活躍している人たちに FileMaker の魅力や使い方を伝え続けていきたいです。」

株式会社スプラッシュが手がける FileMaker Master Book 「初級編」

さまざまな職場環境の中で、解決したい課題を一番理解している人が自分でシステム開発できるようになるよう、蜷川さんはあらゆる方向から支援している。

FileMaker Master Training を通してシステム開発ができる人を育てる。

FileMaker Master Book を通して困った人に、実現方法を示す。

そして、コンサルティングをしながら、困った人に伴走してシステム開発を行う。

多機能で柔軟なソフトウェアだが、ビジネスを理解していないと最適なシステムの実現が難しい。そのことをよくわかっているからこそ、システム開発者に限らず、さまざまな業界で活躍するビジネスパーソンに向けて FileMaker の魅力を伝え続けているのかもしれない。