良いお年をお迎えください
2021 年が、まもなく終わろうとしています。新型コロナウイルス感染症の対応に追われている医療機関および行政機関の皆様には改めて感謝申し上げます。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大は、この 2 年間、医療機関に多大な影響を与えました。その余波は現在でも続いています。一部の地域では医療崩壊に直面し、一時期は薄氷を踏むような日々が続きました。中でも重症患者への対応を引き受けて集中治療を受け持つ医療施設の皆様、そしてそれを支える近隣病院で転院患者を受け入れられている医療施設の皆様には謝辞を申し上げるとともに、どうか平穏な年末年始をご家族の皆様と過ごせる事をお祈り申し上げます。
日本集中治療医学会・日本救急医学会・日本呼吸器学会の 3 学会の協賛を得て、日本 COVID-19 対策 ECMOnet が立ち上げた CRISIS (https://crisis.ecmonet.jp) の患者推移を関係者としてみるたびに重傷者の減少に胸をなでおろす日々です。海外の国々で ECMO の救命率が低下している中、幸い、日本国内の新型コロナ重症患者の治療成績が世界のトップクラスを維持し、より良い診療が実現できているのも NPO 法人「日本ECMOnet」の関係者の方々および、その診療情報を登録されている医療機関の皆様の日々の努力の賜物です。この場を借りてお礼申し上げます。
この CRISIS についての記事は非常に多くの方々に読まれ、その後も多くの医療機関および行政からお問い合わせをいただいたきっかけにもなりました。1 年以上前の記事ではありますが是非 2020 年 2 月未だ日本で感染者が広がっていなかった時から、早期に不測の事態を予見し行動されたヒーローのストーリーをお読みください。
さて、CRISIS 以外でも、今年も Claris ブログでは、Claris プラットフォームの最新情報の配信や、さまざまな業種で Claris プラットフォームをご活用いただき、DX に成功されたお客様、開発者のストーリーをお届けしてきました。今年最後となるこの記事では、2021 年を振り返り、今年最も注目を集めた記事をご紹介します。
2021 年に最もよく読まれた記事 - 事例編
日本郵船が FileMaker と iPad を活用し、2,000 項目におよぶ船内機器のチェックリストを電子化
コンテナ船やタンカー船から豪華客船「飛鳥Ⅱ」などのクルーズ船まで、さまざまな船舶 700 隻以上を運航する日本郵船株式会社が、これまで紙のチェックシートへの手書きで行われていた船内機器のチェック業務を電子化することに成功しました。クラウドのみで利用できるローコードツールが多い中、オフライン環境でも使用できる Claris FileMaker で構築したアプリケーションが、海上の機関室という特殊な環境で安全運航をサポートしています。
岩手の人気旅館が DX を実現。業務効率化とサービス向上を支えるシステムは支配人自らがアジャイル開発。
予約、チェックイン・チェックアウト、食事や貸切風呂の予約に支払い… あらゆる項目が連動するうえ、常に変化していくため、業務の質、量ともに管理が難しい宿泊業。従業員の手間を減らすことで思う存分お客様のおもてなしに専念でき、質の良いサービスを提供できるよう工夫を凝らしたシステムを自ら構築したという、岩手の温泉リゾート山人-yamado- 支配人の佐々木氏にお話を伺いました。多言語対応でクリックで四季も切り替わる館内図(FileMaker で作成!)からは、心くばりが滲み出ています。
特殊車両メーカーが業務改善を実現。インハウス開発の秘訣とは。
業務のボトルネックになっていた既存システムから脱却し、業務を改善するための社内システムを内製開発したのは、IT 部門ではないたった一人の社員でした。Claris パートナーによる内製化支援のコンサルティングも活用し、年間なんと 400 時間分もの作業時間を削減。株式会社いそのボデー 寺崎氏によるプロ顔負けの綺麗な UI のアプリや、楽しみながら開発されている様子が印象的なインタビューでした。
2021 年に最もよく読まれた記事 - Claris FileMaker 編
5 つの素晴らしいオープンソースの JavaScript ライブラリでカスタム App を刷新しましょう。
Claris FileMaker 19 のリリースでは、カスタム App に直接 JavaScript を埋め込むことができるようになりました。この記事では、便利な JavaScript ライブラリをご紹介しています。
アドオン登場!Claris FileMaker Pro 19.1.2 で、高度な機能を素早く実装
カレンダー、カンバン、フォトギャラリーなど、ドラッグ&ドロップするだけですぐにカスタム App に実装できる 9 個のアドオンが Claris FileMaker Pro 19.1.2 でリリースされ、高度な機能を手軽にカスタム App に追加できるようになりました。
FileMaker のアドオン - カレンダー編
9 個の組み込みのアドオンをひとつひとつ解説するシリーズの中で、もっともよく読まれたのが、カレンダー編です。イベントを日、週、月単位で表示できるカレンダーを直感的な操作で追加できるカレンダーアドオンは、どの業務でも幅広く使えるのではないでしょうか。
最新の Claris FileMaker 19.3 リリース -さらなるパワーと無限の可能性を追求。
Claris FileMaker 19.3 のリリースでは、Apple シリコン搭載 Mac コンピュータ、Windows Microsoft Edge、Linux Ubuntu に対応し、さらなる拡張性を備えたプラットフォームとなりました。
2021 年に最も話題になった記事トップ 3
最後に全 Claris ブログの中で 2021 年に特に多くの方に読まれた 3 つの記事をご紹介します。
第 3 位 アフターコロナに必要なのは価値創造する力。
変化の激しいこれからの時代に必要とされるスキルや考え方について、スタンフォード式デザイン思考のアドバイザーも務める、株式会社 U-NEXUS の代表取締役社長 上野氏 にお話をうかがったインタビュー記事です。コロナ禍で生活もビジネス環境が一変した 2020 年にも人気だったこちらの記事が、2021 年も引き続き注目を集めました。インタビューの中で次々に飛び出した名言の一部も記事では紹介しています。
第 2 位 IPA : TSL1.1 と TLS1.0 を非推奨に
2020 年 7 月 7 日に情報処理推進機構(IPA)が公開した「TLS 暗号設定ガイドライン第3.0版」を紹介し、Web サイトのセキュリティについて解説するこちらの記事がランクイン。情報セキュリティへの関心の高さがうかがえる結果となりました。この記事では、自社のサイトの安全性を確認するための Web サイトもご紹介しています。
第 1 位 いまさら聞けない、ノーコード・ローコードが注目されるワケ
今年最も話題になったのは、なぜ今ノーコード・ローコードが注目されているのか、多くの組織が抱える課題や背景と、ノーコード・ローコード開発の有用性、そして選ぶべきプラットフォームについて解説したこちらの記事でした。これからのシステム開発に必要なこと、ユーザと IT ベンダとの関係性の変化についても言及しています。記事の中から動画「”誰でも開発者”の時代へ 〜 ノーコード・ローコード開発で加速する DX」もご覧いただけます。
【編集後記】
2021 年もたくさんのお客様、開発者のみなさんのお話をうかがいました。どのお話も、ユニークで興味深いものばかり。Claris プラットフォームの活用方法もさまざまでしたが、お話をうかがった方全員に共通していたのは、
「人を助けるため」「お客様の安全のため」「従業員の幸せのため」「地域に貢献するため」
など、誰かの役に立つことをモチベーションに前向きに取り組まれる姿勢、そして課題解決のため、社会のために、という言葉でした。皆様の夢や課題解決を実現するために、Claris が少しでもお役に立つことができたのでしたら大変うれしく思います。
多くの皆様に Claris プラットフォームと向き合い、皆様の貴重なお時間を開発・研究・学習にご利用いただいていることに、心より感謝申し上げます。ありがとうございます。
来年も Claris ブログではお客様の事例や Claris の最新情報など、少しでも皆様のお役に立てるような情報をご紹介していきます。2022 年もどうぞよろしくお願いいたします。